社内でマーケティングを教えられる人は、目の前の受注と売上の数字もつくる人
――まずは貴社のサービスについて教えてください。
角さん
デジタルマーケティング支援事業やデジタル広告を含めた「デジタルマーケティング事業」と「コンサルティング事業」の2つが中核です。この他にも、社名の由来でもあり理念にもなっている「経済活動をテクノロジーで最適化し、革新的な体験を提供する」に基づいてエネルギーマネジメントなど多数の事業を運営しており、2005年の創業からずっと黒字で事業成長し続けています。
全ての事業の根底にある「マーケティングに対する知見」が、会社のコアバリューだと考えています。とても有用なスキルですよね。社員の年齢層は20〜30代の若手メンバーが多いです。多数の事業を運営していることもあり、挑戦を応援していくという企業文化があります。
――なぜマーケティング研修を導入しようと思われたのでしょうか?
角さん
オプティマイザーの事業の主戦場は、パフォーマンスマーケティング領域です。この領域は効果が数字に出やすく、投資効果がわかりやすい。ご発注いただいた初動のタイミングから、成果を感じていただけるかどうかがとても重要なんです。主力サービスのフィーの支払いは成果連動型になっているので、成果が出ないと支払いは発生しません。当然、一定以上のクオリティを担保して成果を出し、お客様にコミットしないと生き残れません。一方で、お客様は以前より様々な知識をお持ちです。こちらから提案したことを、ただそのまま実施することもないので、しっかりと相対できるレベルのマーケティング知識を身につけておく必要があるんです。
また、ここ数年ではコロナの影響もあって、以前のような力技の新規開拓営業が難しくなりました。ですので、納得できるサービスをお探しのお客様に、的確にフォローしながらアップセル・クロスセルを効果的に重ねていく必要がありました。
研修は効果が出るまでに時間がかかるという面はありますが、少しずつでも組織を成長させながら、新しい環境へ柔軟に対応できるスキルを身につけていくしかありません。業務をしながら学習することには多少の大変さ・しんどさは伴いますが、事業を維持・成長させていくためには不可避な変化でもあると考え、研修の導入を決めました。
渡邊さん
私が担当している、インターネット広告やアフィリエイトサービスプロバイダー領域の事業強化が会社の直近のミッションでした。取り組むならしっかりと進めよう、という話になった時に、教育・育成という課題が出てきたんです。
というのも、事業を支える大きなファクターとしてこの事業ではヒトの部分が大きく、よって教育育成の強化が必須でした。。経験の無い新卒を含めた若手メンバーは早期の戦力化が事業成長や業績拡大にとって重要ですし、中途採用においてもスキルのある方の採用難易度が非常に高まっています。そんな採用環境への対応と、さらなる人材力の増強を考えると育成が不可欠でした。
これまでもビジネス基礎やマネジメント層に向けた研修は外部研修を活用してきたのですが、マーケティングの領域は実務を中心に内製で賄ってきました。当初は私が教育育成部分を担当していましたが、どうしても工数や内容に限界があるんですよね。準備も大変ですし、徐々にマネージャーやチームリーダーに引き継いだりもしたのですが、教える人によって知識の偏りが出てしまうこともありました。
また、実情としては教育者として優秀なメンバーは、プレイヤーとしてもマネージャーとしても優秀なことが多いです。教育が大切とは理解しつつ、彼らが支えてくれている目の前の受注や売上が減るのも困ってしまう、というせめぎ合いでした。
教えられる人=数字を作れる人なので、この矛盾を解消し、もっと効率的に進める方法はないのか、と模索していたタイミングで出会ったのがグロースXだったんです。
「組織を理解している人が設計したマーケティング研修」だからこその安心感。実務で使えるスキルが、ちゃんと身に付く実感。
――なぜグロースXを選ばれたのでしょうか?
渡邊さん
チームみんなで一緒に学習を進めていくというスタイルや、アカデミックな内容でありながら基礎・基本を敷居が低く身につけられるバランスが良かったですね。初期の導入は、新卒が入ってくるタイミングに合わせて、一斉にみんなで受講し始めました。
とくに、「みんなで一緒に学ぶ」という学習スタイルが良かったですね。「日常の業務の中で学習を進めるのは大変では」という声もありましたが、チームで取り組むことで続けられたメンバーも多かったと思います。グロースXの学習は、オートモードで進んでいくのではなく、主体的にしっかりと学習の推進をしないといけない。その分、身につく実感はあったと思います。
角さん
学習内容についても「組織を知っている人が設計している」という安心感がありました。マーケティングは分かるが組織を理解していない人が作った研修は、アカデミックな内容は学習できるものの現場でなかなか活用できないんです。グロースXは、組織を理解して企業変革を担ってきた人が作っている「現場で成果に繋げられる研修」という感じがします。
学習した後、集合研修でのアウトプットの機会があるのも良いですね。学ぶ総量が少ない人も強制的にアウトプットをするので、実務に沿った内容をそのまま反映しやすい環境に身を置くことができたと思います。
コロナ禍にもかかわらず130%の事業成長に。基礎ができたことで、狙いを超える実績に繋がった
――グロースXを導入して、どんな効果がありましたか?
角さん
最初に学習し始めたのは2022年の春でした。この2022年と翌年の2023年を比較すると、売上で30%の事業成長を記録することができました。人員が増えたわけではなく、新たな体制への変更と、グロースX学習を経て体制を支えるメンバーのスキルが上がったことも大きく寄与していると感じています。
コロナ禍でこれまでの営業体制ができず辛い時期でもありましたが、根性論的な刺激ではなく、しっかりとやるべきことをちゃんとやる、という地道で堅実な変化がもたらした結果だったと感じています。お客様ごとのご発注単価は増えましたし、特に注力してご提案や対応を進めていた企業様とのお取引が増えました。まさに狙っていた対策が、しっかりと実績に繋がりました。
渡邊さん
学習したことが現場でも活きているようです。受講メンバーの中で「これは先月グロースXで学んだよね」という声が上がっている、ということも聞いています。
研修はスキルを身につけてからすぐに実践できるものではないと考えていましたが、比較的早めに実務で活用できる知識が多かったようです。
角さん
我々のようなマーケティング支援を業務にしている企業は、マーケティングの目次といいますか、全体像がわかっているかどうかが大事だと思うんです。クライアント様にとって、「この人は全体像がわかっている」と実感して頂き、頼りになる信頼できるパートナーになれるかどうかが、一緒にお仕事をさせていただく上でとても大切な部分だと感じています。ですから、マーケティングを学習することは、クライアント様の上席の方と話が合うようになるという大前提の条件も備えるためにも必要でしょう。
若手メンバーだって成長したい、その期待に組織としてどう応えるか
――他の方にグロースXをお勧めできる点をあげるとしたら、どういった点でしょうか?
渡邊さん
まずは我々のようなマーケティング支援を業務にしている企業のなかでも、先輩方にくらべて知識や経験が未熟な若手のメンバーが多い場合は、すぐに大きな変化を感じられると思います。チームで学習することで一定基準の強制力が働きますので、学習が苦手なメンバーも学ばざるを得ない。これによって、全体的なボトムを引き上げ、最短距離で現場で通じるスキルを身につけられるはずです。
研修を内製で取り組んでいる企業もおられると思いますが、知らないわけにはいかない基礎の知識には、絶対に漏れがあってはいません。内製にしたことで、教える側のレベルが原因でスキルの偏りが生まれる、属人化するリスクもあります。これは絶対にあってはならないことですよね。一方で、グロースXの学習は、チーム全体がしっかりと一定基準以上に引き上がる、という網羅性と信頼感があります。
角さん
事業会社に目を向けると、これまであまりマーケティングに触れてこなかった方にもお勧めですね。今までは過去の成功パターンを再現していれば事業維持ができたかもしれませんが、世の中の変遷が激しい今、これまでの当たり前は当たり前ではなくなっています。変化に柔軟に対応しながら、メンバーのスキルは一定の基準を揃えていかないと、これからは勝負できなくなってくるのではないでしょうか。
とはいえ全てを内製化するのも難しいと思います。アウトソース先を削減するのではなく、最適化するための”選び抜く力”が、より重要度を上げていくと思います。
また、マーケティングは経営に寄与している、ということがもっと世の中や組織の上層部に認知されるべきだと思いますね。マーケティングにしっかり取り組むことで、確実に事業成功・成長を遂げられると感じています。
――貴社の今後の取り組みについて、教えてください。
角さん
今の事業成長を続けながら、時代の変化に合わせて適切に変化を重ねられる組織でありたいと思います。
人材そのもののスキルを見極め、事業を成長させながら、人材の強み・弱みの凸凹をうまく組み合わせて、掛け算で最大効果を出していきたいですね。採用難の今、こちらが願うスキルを持った方の採用は非現実的ですので、成長見込みがあり意志がある方を採用して、いかに効果的・効率的に育成していくかが、事業成長のポイントになっていくと感じています。
事業ドメインも、今後の変化によっては変わるかもしれません。そういった場面でも過去のスキルに固執しすぎることなく、新たな変化を楽しみ、自身を伸ばし続けられるメンバーとチームを育成していきたいと思います。
最近では、若手のメンバーも自分のスキルをどう上げてどこまで成長できるかという「成長の期待幅」を重視している方が多いと感じています。そういったメンバーの期待を超えられるような育成・成長環境を整え、個人としてチームとして、一緒に事業成長を遂げていけるような組織にしていきたいです。
今回は貴重なお話をありがとうございました!