株式会社東横イン

東横インがグロースXを選んだ理由。組織で取り組む“実践型”マーケティング研修で得られた効果とは?

どうしたらお客様に選んでいただけるのか。課題を解決するためにマーケティングが必要だった

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――まずは貴社のサービスについて教えてください。

当社はビジネスホテルを運営しており、業界内でのリーディングカンパニーの一つです。現在、世界で357店舗を展開、2026年2月に高知県での開業をいたします。これで全国47都道府県に拠点を持つことになります。

多数の拠点で培った最高のサービスを各店舗で展開しております。さらに、各店舗ごとに地元スタッフを雇用しており、地元に強いおもてなしをお届けしております。この両軸があるからこそご提供できる、東横INNらしいサービスを目指しています。

 ――マーケティング研修を導入しようと思われた背景を教えて下さい。

キッカケは、コロナ禍でした。

コロナ禍により、他サービス業界と同様に売上が減少しました。これをきっかけに、ただ良いサービスをご提供するだけではなく、どうしたらお客様に選んでいただけるのか、より良いサービスを新たなお客様に知っていただくためにはどうしたらいいのか、という課題が出てきました。

この課題を解決するために、お客さまに提供する価値を明確にし、それを新たな価値として見える化するリブランディングに取り組む必要がある、という経営判断が下されました。当時の私は社長をサポートするコンサルティング的な関わり方をしていたのですが、ブランディング・マーケティングに本腰を入れるということで、正式にブランド&マーケティング担当として体制作りに協力することになりました。

グロースXは事業会社の現場で必要とされる実践的なマーケティングを身につけられる

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 ――そうした背景の中、なぜグロースXを選ばれたのでしょうか?

マーケティング体制を強化するために、私が東横インに入社して3年になります。元々、マーケティングのバックグラウンドがあるメンバーが社内には不在だったため、基本から学んでもらいたいと考えていました。外部の教育プログラムを受講してもらったり、私自身がマネージャー候補のメンバーを中心に勉強会を開催したりしたのですが、もう少し組織全体で広くみんなに受けてもらえるようなプログラムがないか、探していたんです。

そうした中、あるイベントでグロースXに出会い、求めていた学習体験を実現できると感じて、導入を決めました。

弊社は、内部のオペレーションや人事などを担当する管理本部、店舗のオペレーションを円滑に行うための店舗オペレーション本部、そしてお客様情報を起点としながら対内外で何を推進していくのかを検討判断する顧客満足推進本部の3本部制になっています。顧客満足推進本部は商品企画やデジタルマーケティングも含めたお客様とのコミュニケーション全般を担っていて、今回はこの顧客満足推進本部のメンバーを中心に20名強のメンバーで受講しました。

グロースXを選んだポイントは、基本的なマーケティング知識を体系的に学ぶことができるだけでなく、デジタルマーケティングやROI/KPI管理など、事業会社に必要な要素がメニュー化されている点です。これらの領域を網羅的に学習できるプログラムが、なかなか無かったんです。全体像を頭の中に描けるかどうかは、実務を円滑に進める上で重要です。また、施策を実施する以上は、リターンを把握して成果を出していくことが必要になります。そういった実践の視点でマーケティングを学べる点が良いと思いました。

アカデミックな学習も良い点はありますが、学術的になりすぎてしまうと、現場とかけ離れてしまいます。実践で使える知識を身につけることを大切にしたいと考えています。

 ――グロースXを導入して、どんな効果がありましたか?

様々な効果がありましたが、特に顧客をしっかりと見る力が備わったと感じています。

月に1回の共通言語MTGでは、他社サービスを例にして顧客の商品・サービスの認知から推奨までの状態の推移を示すプロセスであるカスタマーライフサイクルを個々人で洗い出す、というワークを実施しました。これによって、それぞれのフェーズでお客様がどんなことを考え、何を求めていらして、どうやったら企画や商品開発でそれを解決できるのか、より具体的に考え落とし込むためのトレーニングになったと思います。

今回の受講者はホテルの現場で経験を積んできたメンバーが多く、既存のお客様のことを理解はしています。ですが、それを言語化してチーム内で共有したり、潜在顧客は誰なのかを規定し、各々のお客様の情報をマーケティング的に分解して企画に落とし込むまでは至っていませんでした。グロースXで、ペルソナ設計の方法やカスタマージャーニーを学ぶことで、これまでの経験を体系的に整理できるようになり、企画作りや商品開発で着実に結果が出ています。

東横イン様_共通言語mtgでのワークシートの一例カスタマーライフサイクル

【共通言語mtgでのワークシートの一例:カスタマーライフサイクル】

 

これから日本の人口が減少していく中では、若年層やインバウンド客など、新たな顧客層の開拓が必須です。すでにご利用いただいているお客様層の動きから、これからお客様になって下さるであろうポテンシャルユーザーへどうアプローチすれば良いのか、その計画が動き始めました。

また、様々なキャンペーン実施において外部の支援企業様の力もお借りするのですが、提案を依頼する際のブリーフィングの質が圧倒的に高くなりました。マーケティング用語がわかる、原理原則が理解できるようになったことで、共通の認識を持って情報伝達できるようになり、コミュニケーションがスムーズになっています。

次の一手は、自社の膨大な会員情報を活用したデータドリブンマーケティングへの挑戦

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 ――他の方にグロースXをお勧めできる点をあげるとしたら、どういった点でしょうか?

日常業務で忙しい環境であったとしても、学習できる点です。

スマートフォンのアプリで簡単に学習できますから、通勤時間やスキマ時間をうまく活用して学ぶことができたと感じています。かっちりと机に座って勉強しよう、とならなくても手軽に勉強することができます。

我々のような、現場と本部が密接に関わりながら仕事をして、比較的時間に追われるような状況でも続けられましたね。


 ――貴社の今後の取り組みについて、教えてください。

まずは共通言語で語れるようになり、チーム内や社外との意思疎通がスムーズになってきました。今後は、より発展的に継続していきたいですね。

併せて、中長期的に取り組んでいるデータドリブンマーケティングを加速していきたいと考えています。自社に眠っている1,000万人もの会員顧客のデータを活用して、より効率的に顧客満足度の向上を図ったり、調査結果などのデータを読み込む力をつけていきたいです。様々なケースを体験・学習することでこういったスキルや実力が培われていくと考えていますので、グロースXの実践スキルの磨き込みにフォーカスされた「アドバンス30」もうまく活用しながら、実践力を鍛えていきたいと思います。


 ――今回は貴重なお話をありがとうございました!