「AI活用の講師が見つからない」「推進体制が作れない」よくあるAI浸透の悩みと解決法 - グロースX | マーケティング研修・営業・AI / DX人材育成サービス

はじめに

AI活用の社内浸透を進めようとした際、多くの人事担当者が悩むのが「良い外部講師が見つからない」という課題です。
期待して招いたものの、受講者の反応は今ひとつ──そんなケースも少なくありません。
なぜこうしたギャップが生まれるのでしょうか。

なぜ「良いAI講師が見つからない」のか?

それは、現場が求める“実践視点のAI活用”と、講師が語る“抽象的・一般的なAI知識”にズレがあるからです。

  • 講師が技術情報やニュースには詳しくても、実務で使った経験がない
  • 事業として成果を出した経験がないため、「目的に対する結果」が語れない
  • 組織をどう動かすかのマネジメント経験がない

これらの経験がないと、事業会社の中で知識を浸透させる方法や、社内の組織力学が理解できず、「あるべき論」や「他社事例紹介」で終わってしまいがちです。
現場にとって「どう動けばよいのか」という実行のヒントが得られず、セミナー後に何も変化が起きないという状況に陥ります。

また、講師自身が最新情報に詳しいことと、それを社内で機能させるスキルはまったく別物です。
特に、AIに不慣れなメンバーを巻き込み、定着させるためには「わかりやすく、納得感のある動機づけ」が求められます。しかしながら、外部講師に依頼しても現場にそのイメージを沸かせられなかった…というケースも多くあるのが実情です。

理想は「自走する組織」

とはいえ、こうした要素を全て兼ね備えた講師は非常に稀です。
例えば私自身、AIを実務で使い、生産性を何倍にも高めており、執行役員という立場で組織をリードした経験もあります。とはいえ、講師をやる時間が多く取れるわけではありません。
条件を兼ね備えた人材は、講師だけではなく実業を持っていることが大半です。よって、望ましい条件を兼ね備えている講師は非常に希少なのです。

だからこそ、現場が自らAIを学び、使い、共有し合う“自走型の学習文化”が必要になります。

自走型とは、「学ぶ→試行錯誤しながら実践する→学びや発見をシェア・議論する」というプロセスが自然に回っている状態です。
この実現には、「学ばせればよい」「やれと言えばやる」といった一方通行の発想を超えて、現場が学びやすく、実践しやすく、成果が見えるような仕掛けを整えることが求められます。

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AI浸透の推進体制におけるジレンマ

まずは、AI活用の推進・浸透に責任を持つ担当者を明確に立てることです。
この役割は「旗振り役」にとどまらず、現場との橋渡しや成果可視化の仕組みづくりなど、実務に踏み込んだサポートが求められます。

ただし、ここにはよくあるジレンマがあります。

  • 現場は業務が忙しく時間が取れない
  • コーポレート側は業務現場の実態がわからない

こういった理由で、旗振り役を立てられないのです。

前者は「忙しくて学べない」、後者は「何を学ばせればいいのかわからない、どうしたら学んでくれるかわからない」という状況です。
このジレンマを解消するには、現場主体で動きやすくするためのファシリテーションがカギとなります。
たとえば「現場が自分ごと化しやすいテーマ選定」や「実務での使い方の見本提示」など、実践に根ざした導きが必要です。

グロースXが支援すること

グロースXでは、以下のような仕組みで「自走するAI組織」づくりを支援しています。

  • AIの学習→実践→議論・シェアを回すカリキュラム
  • 月1回の事例共有ミーティング開催
  • 組織ごとのAI活用評価の方針設計支援
  • スキルマップによる部署別・個人別の強み/弱み分析

これにより、現場から自然と活用事例や施策アイデアが生まれ、組織内に「試す→学ぶ→改善する」の文化が定着していきます。
外部講師に依存せず、現場自身が成果を生み出すサイクルを構築することが最大のゴールです。

もし貴社でも「うまく進まない」と感じているなら、まずは一度ご相談ください。

※この記事をご覧になってお問い合わせいただいた方には、執筆者の三浦が商談対応をさせていただきます。組織の現状やAI活用に関する具体的なご相談・ご要望など、最新のAI活用事例をもとにお話しいたします。