共通言語が生まれて、スピード感は増し、改善がどんどん回り始めた
―― グロースXを導入して、どんな効果がありましたか?
受講者同士で「共通言語」が生まれて、圧倒的に話が早くなりました。
自分が担当している領域以外の目的が理解できる。お客様との接点を俯瞰で見ることができる。その結果、全社の施策と各エリアの施策で目的の差を理解して、より活用する動きが生まれています。
極端な例ですが、以前は、新製品を発表するメール配信を行おうとすると、営業から「自分が最初にお客様に情報を届けたいから、メールを配信しないで欲しい」という声が上がったこともありました。気持ちはわかるんですが、デジタルでご案内する接点と営業担当が直接訪問する接点は顧客から見れば別のもので、並行してもいいはずです。取り組みの目的をきちんと全社に説明できていない力不足を感じていました。
今では、メール配信やWebセミナーを活用しつつ、その内容を商談の冒頭に触れて、既にご覧になっているお客様にはすぐに詳細のご案内をする、まだご覧になられていないお客様には概要からご紹介をする、といった営業が出来ている話も聞こえてきており、全体最適を図りつつ、デジタルを活用してより効率的・効果的なアプローチができるようになりつつあります。デジタルを活用したマーケティング施策への「共通認識」がはじまったな、と感じますね。
―― 「共通言語ができると、話が早くなる」という声は受講者様からもよく聞きます。話が早くなると、施策の速度感が増し、実行数が増えて、成功する確率も上がる企業様が多いようです。
各エリアで企画しているウェビナーで、そうした効果を実感しました。
”ウェビナー”と言っても、「既存顧客は営業担当がフォローできている、対応しきれない新規顧客向けにデジタルを使って商品情報を届けたい」と考えるエリアや、「既存のお客様との関係性をもっと強固にしたい」と考えるエリアもあって、方向性が統一できていませんでした。何を伝えるのか、どういった結果を追うのかは、目的に応じて異なります。そうした違いが分からず「ウェビナーだ!」と手段だけが注目されてしまい、会話が噛み合わなかったんです。
ただ、グロースXの学習を進めていくことで、どういったお客様に向けてどんな情報を発信していくべきか、どんなゴールを求めるべきかの認識合わせができるようになりました。
一例ですが、最初は単純に機能紹介だけをしていたウェビナーで徐々に改善が回り始めて、例えば「なぜその機能をつけたのか」「どう活用してほしいのか」といった顧客の提案に役に立つような内容が盛り込まれました。ウェビナー担当者からは「施策を考えやすくなった」という声や、アンケート結果などが改善されたなど、様々な効果も出るようになってきました。
さらに、各エリアごとにウェビナーを企画していたんですが、「あのエリアのウェビナーは好評だったらしい」という評判を聞いた別エリアのメンバーが、好評だったエリアのメンバーに直接連絡を取って、情報連携し始めました。それまでは、同じ会社の中でもなかなか情報共有が十分ではありませんでした。ただ、「一緒にグロースXを学習しているあの人なら背景が分かっているはずだから色々と聞きやすい」と思ってくれたようで、現場間でどんどん情報共有が進んでいます。
受講を完了しているメンバーがまだ全体の1割程度なので大きな動きにはなりきれていませんが、確実に変化が起こっています。今受講中のメンバーもいますし、徐々にグロースXでマーケティングの基礎知識をつけて組織を大きく変革できたらなと考えています。