全社一丸となって“顧客の成功”をゴールにした戦略的思考を実現できたことで、商談設定後の受注率が10%→30%へ大幅改善
―― グロースXを導入して、どんな効果がありましたか?
佐々木さん:
社内に戦略的な思考が備わり始めたことでしょうか。あるデザイナーが「“顧客のゴール”を決めないとワイヤーフレームは作れない、ということを知った」と言ってくれまして、その時はこの人に受講してもらって本当によかった、と思いました。
それまでは、こういう風に配置した方が綺麗だとか、この色が良さそうとか、あくまでも情報をどう配置するかというユーザー不在の発言が多かったんです。一方でお客様に対面しているコンサルタントはユーザーにとってサービスが適切にわかりやすく掲載されているか、を重視していますので、社内でも議論がまとまらないケースがありました。
今は、例えば「お問い合わせ件数を最大化する」という“顧客の成功”を一番に掲げ、そのためにワイヤーフレームやコンテンツ制作を各クリエイターが考えることができるようになっている。これはとても大きな変化だったように思います。
枌谷さん:
私は、佐々木みたいにずっとお客様を担当しているわけではなくて、数ヶ月に1回プロジェクトを担当するくらいなので、だからこそより一層みんなの変化を感じました。あれ、このクリエイターはこんな話をする人だったかな、と成長を感じる瞬間があって、そんな時はとても頼もしかったですね。
佐々木さん:
もちろん、これまでも制作に入る前に“そもそものWebサイトの役割をちゃんと決める”という戦略的な整理はしていましたが、その進め方が圧倒的に効率的かつ戦略的になりました。プロセスを経ていく上での共通認識が社員全員で揃ったことで、議論がしやすくなったからだと考えています。
これまで戦略をまとめる役割の“コンサルタント”は私を含めて3名いて、この3名がいないとなかなかプロジェクトが始められない状態だったので、なかなか案件数を増やせず、事業拡大におけるボトルネックになっていたんです。戦略をまとめられる担当の育成こそが会社の一番の課題だったんですよね。今回、グロースXを学んだことで実際に一部のデザイナーがコンサル用に戦略工程にチャレンジする機会もあり、結果的にお客様へのサービス供給量を増やすことに繋がりました。
また、顧客層の分類ができたことで、顧客戦略を立てられたことも大きな変化でしたね。
これまではお客様に対面する者が体感値で分類して都度対応していたのですが、改めてお客様を3パターンに分類することにしました。
このパターンだとこういう課題があって、こういう受注要因/失注要因が出てくる、といった情報を徹底的に体系化したんです。そうするとこういうお客様にはどんな情報をお伝えして、何をご提案すればいいのかについての社内の目線が合うようになりました。受注理由と共に失注理由も明確になりましたので、例えば「このパターンの失注理由は内製化だから、そもそも仕方がない」とか、営業効率が格段に上がり、失注に怯えなくなりましたね。
Webアプリ支援事業の商談成約率という観点だと、商談が発生して案件化してからの受注率が40%だったのですが、80%まで大幅に改善しました。リードの絶対数がそこまで多くないサービスという影響も多少はあると思いますが、最近はほとんどご発注に至っているような状況です。
また、商談設定後の受注率ですと、元々10%を切っていたのですが、30%近くまで改善しています。この影響で、会社全体の売上も20%超のペースで成長できています。