受講者が受講継続する鍵は、現場の上長を巻き込み本気にさせることから
―― 100名超が受講されたとのこと。受講者支援という点で工夫されたことはありますか?
管理責任者として、参加者全員の受講モチベーションを維持することが難しかったと感じています。例えば「網羅的というよりはSNSに特化した内容の部分を深めたかった」とか「ECは業務外なのでECのパートが辛かった」といった声がありました。業務に直結する場合は自発的に取り組めるけれど、そうでない場合に打ち込めなくなる場合もあったようです。
仕事が忙しい中なので、そういうケースはある程度仕方がないことでもあります。ただ、「ここまできちんと学ばなければ共通言語はできないよ」や「ここまで学べたら、クライアントの方々ともっと建設的な話ができるよ」といった風に、折に触れて声をかけてきました。
コミュニケーションはメールやチャットがメインですが、私から全員にという方法は、関係性を考えるとやはり響きにくい。なので、それぞれの部門の上長クラスとタッグを組んで、彼ら・彼女らから声をかけてもらいました。
上長がコミットメントしていることで、現場のメンバーたちからも「全員で共通の目標に向かっている感覚が持てた」という声があり、現場の上長をしっかり巻き込めたことは、受講者を支援する上で重要だったと思います。
―― 受講者の皆さんの変化で印象的なものがあれば教えてください。
知識の底上げはもちろん、他にも期待できそうなことが見えてきました。これまで、成果の出せる人のスキルをどう学び、さらにどのようにスキルを上げていくのかという学びは、体系化されていませんでした。なので、成果を出せる人はセンスのいい人と言われてきました。
ただ、マーケティングやデジタルの知識を得ることで、数字の裏付けがある上で自分なりのヒットの法則をつかむ。トライアンドエラーを繰り返しながら結果を出すという、新しい成果の出し方ができるようになるのではと考えています。
弊社はユーザー目線でコンテンツを作ることに長けたスタッフが多く、ドンとヒットさせることは比較的得意な会社です。
さらにコンテンツ作りだけではなく、今あるコンテンツのファンとの関係を、いかに長くつなげていくのかも大事だと考えるようになりました。面白いものを作ろうという気持ちだけではなく、データに基づいて策を考えることの必要性にも、改めて気付かされたようです。
素晴らしいコンテンツを抱えているだけに、ユーザーにどのように届けるのか、またユーザーの皆さんからフィードバックを受けてどう改善していくのか、というサイクルのスピードを、グロースXの学びをもとに、これから加速度的に上げていけると思います。