【導入事例インタビュー:株式会社Ptmind】
顧客理解の促進が、解約率ダウンにもつながった
グローバルSaaS企業が全社でマーケティング学習に挑んだ成果

2022-01-07

「データの価値を最大化する」というミッションを掲げ、マーケティングテクノロジー領域で事業を展開するグローバルベンチャー企業、株式会社Ptmind

主力製品であるサイト運営プラットフォーム「Ptengine(ピーティーエンジン)」は、2013年の正式リリースから順調に成長を続け、現在では世界184ヵ国、20万ユーザー以上に利用されています。

そんなPtmindでは、マーケティング業務経験の有無や社内での役割に関係なく、全員が顧客についてより深く理解することを目指し、日本オフィスに所属する全メンバーでグロース Xのマーケティング学習アプリ「コラーニング」を受講しました。

導入後は、学びを実際のプロダクト改善につなげるための「アウトプット会」の実施などを通じ、職種の壁を越えてマーケティング領域の共通言語を醸成することに成功。

またカスタマーサクセスの領域では、コラーニングアプリで学習したフレームワークやナレッジを応用し、顧客分析と解約インタビューを実施。それらの活動を通じて得た定量・定性データの活用によって解約率が減少するなど、大きな成果をあげています。

さらに、顧客に対してもコラーニングアプリの学びを展開し、具体的なマーケティング施策を提案。ECサイトのコンバージョン率が170%改善するなど、顧客の課題に向き合った価値提供を実現されています。

今回はユーザーオペレーションチームの窪田 知昭さんと、カスタマーサクセス チームの堀之内 みのりさんに、コラーニングアプリを通じた学習とその実践、成果について、詳しくお伺いしました。

左)カスタマーサクセス チーム堀之内さん 右)ユーザーオペレーションチーム窪田さん

世界184ヵ国、20万人にプロダクトを届けるグローバルSaaS企業・Ptmind

―― 本日はよろしくお願いいたします。最初に、お二人の自己紹介をお願いできますでしょうか。

窪田さん:
私は2017年にPtmindに入社したのですが、それ以前は広告代理店で、広告の制作やサイト運用のトータルディレクションを経験してきました。

入社後、最初はカスタマーサクセス領域で仕事をしていたのですが、途中から事業のグロースやマーケティングに関わるようになり、現在はユーザーオペレーションチームのリーダーを務めています。

このチームでは、プロダクトマーケティングやファンマーケティング、PRの視点も含めて幅広く活動しています。お客様とのオンライン上の全てのタッチポイントにおいて、適切なメッセージを届け、プロダクトの価値が伝わる速度を高めて最大化するミッションを担っています。

堀之内さん:
私は前職では、人材紹介の企業で2年ほど営業職をしていたのですが、もともとWeb業界やマーケティングへの興味を持っていました。そして2018年に、データの価値を最大化するというミッションへの共感も含めてフィットがあったことから、Ptmindに入社しました。

最初の2年ほどはセールスとして活動していましたが、その後、会社としても「顧客の成功」の重要性が高まってきたこともあり、カスタマーサクセスチームに移りました。

弊社のカスタマーサクセスチームは1社1社に伴走するカスタマーサクセスマネージャーと、1対Nの形でより早く、より多くの方々にサクセスを創出していくカスタマーエンゲージメントチームに分かれているのですが、私は後者のリーダーを務めています。

―― ありがとうございます。PtmindさんはグローバルSaaS企業として、184ヵ国、20万ユーザー以上の方にプロダクトを提供しているんですよね。

窪田さん:
はい。Webアナリティクスツールである「Ptengine Insight」と、「Ptengine Experience」の2種類が主軸製品です。

設立は2010年ですが、実は最初は北京の拠点からスタートしていて、その翌月に東京で株式会社Ptmindを設立しました。

その背景には、中国出身の代表が日本に留学していたときに、日本の「おもてなし文化のクオリティの高さ」に感銘を受けたことがあります。

こうしたカルチャーの中で自分たちの製品が認められる状態を作ることができれば、世界でも戦えるだろうと。日本のカルチャーと、中国の開発能力をかけ合わせたDNAをプロダクトに落とし込んで、世界に展開していくことを念頭に置いています。

現在の組織規模としては、北京と東京をあわせて80名ほどが所属しており、うち15名ほどが日本におります。

―― グローバルにSaaSを展開していくにあたり、どのような組織づくりを行っていらっしゃるのですか?

窪田さん:
Product Led Growthの視点でプロダクトを中心とした組織づくりを行っていますが、スローガンとしては「ソフトウェア」×「ナレッジ」×「エコシステム」を掲げています。

と言うのも、ただソフトウェアを導入するだけでは、お客様の本当の成功は実現できないんですね。我々とのコミュニケーションを通じたナレッジの深化や、お客様同士が知識を交換できるオンラインコミュニティのようなエコシステムがあって初めて、目指すべき状態に近づけると考えています。

ですので、我々とお客様、加えてお客様同士の境目をなくして、お互いに天井を上げ合えるようなプロダクトやサービスの提供を目指し、組織づくりや人材の育成に取り組んでいます。

敢えて全社でコラーニングを受講。チームを越えて課題解決に挑む雰囲気が生まれた

―― マーケティング領域でプロダクトを展開されていらっしゃるPtmindさんが、コラーニングアプリを導入いただいた背景にはどのような課題があったのでしょうか。

窪田さん:
背景のひとつとしては、人事側で社内メンバーに「会社に叶えて欲しい願いはありますか」というアンケートをとったときに、メンバーから「マーケティングの学習環境が欲しい」という声が挙がっていたことがあります。

堀之内さん:
実は私が、まさにそれを書いた一人なんです。

私自身、人材の営業出身で、もともとマーケティングの知識を持っていなくて。Ptmindのセールスとしてお客様と接点を持っていく中で、製品についての話はできるけれど、それ以外の領域になると全く話せなくなってしまうことに、とても負い目を感じていました。

窪田さん:
社内でも、マーケティング業界の経験者と未経験者の知識の差は大きく、お客様とコミュニケーションをする上でもその差を埋める必要がありました。

また組織面でも、どうしてもセールスとマーケティング、カスタマーサクセスといった形でチームが縦割りになりがちで、コミュニケーションが分断されてしまう傾向があって。

その中で、コラーニングアプリを使うとマーケティング領域の社内の共通言語が生まれていくというお話を聞き、日本オフィスに所属する全員での導入を決めたんです。

―― 結果的に、マーケターの方、カスタマーサクセスの方、セールスの方、バックオフィスの方まで、バラエティ豊かな方に受講いただくことになりましたね。

窪田さん:
そうですね。やはり「職種問わずお客様の抱える課題を理解すること」は代表をはじめ特に大切にしておりますし、それを会社の文化にしていきたいという思いもありました。

実際の導入後は、人事が中心になって進捗ランキングを社内に共有するなど、全社一丸となって取り組めたかなと思います。

コラーニングアプリのランキング画面

―― 受講者の方を3チームに分けた「アウトプット会」のお取り組みもされていましたね。

窪田さん:
はい。学習の効果を最大化するために、学んだインプットに基づいて、チームごとにプロダクトの課題を洗い出し、改善策を提案する…というワークショップ形式で実施しました。

学習内容への理解が深まったのはもちろん、チームを職種を混ぜて編成したことで、互いの業務や強みの相互理解にもつながりました。

「アウトプット会」の資料より

堀之内さん:
アウトプット会を通じて皆で課題に向き合うことで、「それぞれが明日から何をするか」といった次のアクションへの第一歩になったと思います。

例えば、データ分析に強いセールスのメンバーが実際の数値を用いたコホート分析(※)を算出していたり。それぞれが持っていた強みとコラーニングアプリで得た知識がかけ合わさったことで、実務へのヒントをもらえるような場でもあったかなと思います。

※コホート分析:ユーザーをグループごとに分類し、その行動や定着率を分析する手法

窪田さん:
お互いの考えていることがすごく見える化されましたし、それぞれが担っている業務が全体の体験として1個につながっている、ということを認識する上でも、とても良い機会でした。各チームの業務は全てつながっているので、皆で課題を解決していこう、という雰囲気が醸成できたと思います。

堀之内さん:
社内の共通言語化という意味でも、会議や日常会話で「これコラーニングに出てきたよね」といった話がよく出るようになりましたね。

学びをもとに顧客分析を実施。解約率の減少や「ヘルススコア」の定義につながった

―― 会社全体でコラーニングアプリに取り組み、共通言語化が促進されたとのこと、素晴らしいですね。お二人個人としては、実際に学習をされていかがでしたか?

堀之内さん:
まず、体系的にマーケティング全体を学んだことで、「こういうことを日々マーケターの方は考えているんだな」ということへの腹落ち具合がとても変わったと感じています。

お客様とより奥深い話ができるようになりましたし、こちらから「こういったことでお悩みなんですか」とお聞きできるレパートリーも広がりました。

―― 窪田さんは、もともと広告代理店でマーケティング業務もご経験されていたと思いますが、いかがですか?

窪田さん:
痛感したのは、マーケティング領域における課題の「全体像」が見えている人って、ほとんどいないんだろうな、ということです。

マーケティングは非常に領域が広く、トレンドの移り変わりも早いので経験者であってもフォローできていないことの方が多いですよね。特にデジタルマーケティングは2010年代に多様化が急激に進んで専門領域も多く生まれたので、いくら実務経験があっても全てカバーしきることはなかなか難しいと思います。

そういった意味でコラーニングアプリは、デジタルも旧来からある手法も含めて全体的に網羅されたカリキュラムだったので、すごいなと。自分自身もかなり勉強させていただきました。

―― ありがとうございます。得られた学びを、実務ではどのように活かされましたか?

堀之内さん:
カスタマーサクセス領域では、コラーニングアプリで学んだ階段図(※)を活かして、お客様全体の数値分析を行いました。例えば、「この時期に導入されたお客様がいまどのような状態にあるのか」といったことを可視化したんですね。

※階段図:「新規顧客」が「継続顧客」にシフトしていく様子を分析するフレームワーク。自社の売上を分解し、顧客の状況を分析することで課題を発見することができる。

「階段図」について学ぶチャプターより

実際にデータを出してみると、導入時期や、特定の機能の使用有無による継続率の差が見えてきました。

また、解約時のインタビューも実施したのですが、その際はコラーニングアプリで学習した「お客様は本音を言わない」「だからこそインタビューの聞き方に注意しなければならない」という内容をチームの皆で意識しました。

結果、「この機能が使えていない」「チーム内にPtengineを使える人がいなくなった」等、具体的な解約理由を深堀りしてお伺いすることができたんです。

こうして得られた定量と定性のデータを分類して、解約を防ぐためのカスタマーサクセスの支援活動を定義し、この半年ほど取り組んできました。実際に徐々に解約率も下がり、成果が見えてきています。

―― SaaSにとって非常に重要な指標である解約率が下がっているとは、すばらしいですね!

堀之内さん:
まだまだこれからですが、成果が出てきて嬉しいですね。

また、こうして得られた情報をベースに「契約の継続につながる状態」について皆で議論を行い、具体的に「この設定ができている方」「1ヵ月に◯回以上ログインする方」といった形で、定量的なヘルススコアも定義したんです。

現在はこのスコアを上げていけるようなカスタマーサクセスのメニューを作って実践しており、その成果も出てきています。

顧客にマーケティング施策を提案した結果、コンバージョンレートが170%向上

―― 学びがダイレクトに実務、そして成果につながっていて素晴らしいですね。

窪田さん:
もともと、SaaSにとって重要な解約率やMRRといった指標はもちろん重視していて、トライアンドエラーは行っていました。

ただ、これまでは活動のひとつひとつが細分化していて、なぜそれをやるのか? ということまで全員がちゃんと理解して取り組めてはいなかったと思います。

それが、マーケティングの全体像を学んだことによって、指標ひとつの必要性や重要性にしっかりと1人ひとりが向き合えるようになったのかなと。

我々が大切にしているミッションを理解した上で、それを実現するための具体的な行動への道筋ができたことが、とても価値があったかなと思います。

―― 他にも、実務でコラーニングアプリでの学びを活かせたシーンはありましたか?

堀之内さん:
実は我々のお客様にも、マーケティングの全体像がわからないまま頑張って取り組んでいらっしゃる方は多いんです。

例えばECサイトを運営していらっしゃる企業様が「リピート率を上げたい」とよく口にされていたのですが、まず何からやればいいのか、どこまでを目指していけばいいのかがわからなかったので、以前はふわっとした議論になりがちでした。

そこに対してこちらから、コラーニングアプリで学んだ「F2転換率(※)がこのくらい重要で、このくらいインパクトがある」というお話をさせていただいたことで、実際に一緒に課題解決に取り組むことができたんです。

※新規顧客のうち、2回目の購入につながった顧客の割合のこと

具体的には、リピートの中でもF2転換にターゲットを絞り、過去30日以内に初回購入をしていただいた方が再度サイトを訪問されたタイミングで、新着商品や売れている商品をご案内するポップアップを表示しました。

そして2週間にわたって配信をした結果、コンバージョンレートが170%向上したんです。

―― 170%向上はすごいですね!お客様に向けてダイレクトに価値を提供できたんですね。

窪田さん:
我々は「今日からチームで成果を上げるサイト運営プラットフォーム」を目指しているのですが、それを実現するためにはお客様の課題を本当に理解した上でご支援する必要があります。

メンバーがマーケティングの知識を持った上で、お客様それぞれの課題に向き合うことが非常に大切なので、コラーニングアプリの学びはその点でも本当にありがたいものだったと思います。

ソフトウェアだけではない、顧客への新の価値提供を追求し続けていく

―― 学びを様々な実務に活かしていただき、本当に嬉しい限りです。最後に、お二人のネクストチャレンジについてお伺いできますでしょうか。

堀之内さん:
冒頭でお伝えした私たちの「ソフトウェア」×「ナレッジ」×「エコシステム」という理念を実現するためには、私たちもナレッジの発信側、そしてエコシステムを回す側になる必要があります。

ですので、例えば私たちなりのヒートマップ分析だったり、Webサイトの改善だったり、生のデータや事例を盛り込んだコンテンツや、体系化されたナレッジ、ノウハウをお客様に向けて発信していきたいと思っています。

また同じ観点から、新しいチャレンジとして、少しずつユーザーのコミュニティも作り始めています。お客様のサクセスを実現するだけではなく、そのサクセスをさらに多くの人に広げていただくような場所を作っていきたいですね。

窪田さん:
我々がなぜコラーニングアプリを導入したかというと、やはり「お客様の理解を深める」ということが一番大きいんですね。引き続きそれを体現していくためにも、最新のトレンドもしっかりと追いかけて、お客様のサクセスをリードできるような存在であり続けたいと思っています。

いまお客様が持っている課題を解決するだけではなく、いまはまだない価値の実現までを導いていきたいなと。それはすごく難しいことで、1人ではどう頑張っても実現できないと思うのですが、チームであるからこそそうした価値も作っていけると思っています。

「チーム一丸となって」という言葉がありますが、まさにひとつの脳みそを皆で分け合って、同じ言葉を使って、本当に大きなことを成し遂げていきたい。そのために、コラーニングアプリをこれからも活用できればと思っています。

―― 窪田さん、堀之内さん、本日は素晴らしいお話をありがとうございました!

(インタビューご協力:株式会社Ptmind 様)

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